没後50年 「写真家としてのル・コルビュジエ」

新宿区 早稲田大学會津八一記念博物館 TEL.03-5286-3835

開催期間:2015年7月6日(月)~8月2日(日)

建築家ル・コルビュジエ(1887〜1965)が美術学校で学び、建築家となった後も本名のシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ=グリで絵画制作を続けていたことは知られているが、写真の力に関心を持ち、旅の記録作りや建築を学ぶために活用していたことはほとんど知られていない。しかも16mmの映像用カメラで多くの静止画を残していたのである。パリのル・コルビュジエ財団でデジタル処理を行ない、現在では約6000枚の写真が発見、分類されている。
今展は、同財団の全面的な協力のもとに、342枚の写真(1936〜38年撮影)の展示と18分41秒の映像の上映、さらに愛用の眼鏡、ル・コルビュジエがメモ書きをした16mmのフィルムケースを展示する世界初の展観。さまざまな物やフォルム、形跡—木の幹、瓦、レンガ、木片、波、岩、小石、索具、帆装、網、工具、機械、船などに目を向け、その後の創作活動に役立てていたことがわかる一方、旅の記録や母親、妻、愛犬、友人、今でいう自撮(?)などの写真を通じて人柄にも接することができる。7月11日(土)と16日(木)に関連シンポジウムも開催される。