大安寺の仏像

奈良の大安寺（だいあんじ）は、日本で最初の天皇発願の寺を原点とし、奈良時代には約26万㎡の寺域に90余棟の堂塔が並ぶ壮大な規模の寺院で、東大寺や興福寺などとともに南都七大寺の一つに数えられていた。今展では、大安寺に伝わる奈良時代につくられた木彫の仏像群より《楊柳観音菩薩立像》《不空羂索観音菩薩立像》など7軀（いずれも重要文化財）を公開するのをはじめ、大安寺出土の瓦（東京国立博物館蔵）などもあわせて展示し、日本仏教の源流ともいうべき大安寺の歴史を紹介する。