上田義彦　いつも世界は遠く、

写真家・上田義彦（1957〜）の40年にわたる活動を500点におよぶ作品によって総覧する、公立美術館においては約20年ぶりの展覧会。1982年に写真家として活動を開始した上田は、著名人のポートレイト、風景、広告写真などを手がけ、国内外のさまざまな賞を受賞。さらに、2011年にGallery 916を主宰して写真発表の場を自ら設け、多摩美術大学グラフィックデザイン学科で後進の育成に努める（2014〜25年）など、写真業界全体の発展にも貢献してきた。未発表の初期作品をはじめ、主な代表作に加え、これまで展示の機会の少なかった映像作品、さらにチベットの人々を撮影した最新作まで、写真家自らによって現像とプリントが手がけられた作品とともに、活動の全貌を紹介する。