うつくしき かな—平安の美と王朝文化へのあこがれ—

甲賀市 MIHO MUSEUM TEL.0748-82-3411

開催期間:2025年3月15日(土)~6月8日(日)

MIHO MUSEUM所蔵の『ひぐらし帖(じょう)』を初公開。『ひぐらし帖』は、明治時代の近代数寄者であった吉田丹左衛門(よしだ・たんざえもん)によって元は手鑑(てかがみ)としてつくられ、安田善次郎(やすだ・ぜんじろう、1838〜1921)を経て菅原通済(すがわら・つうさい、1894〜1981)の手に渡り、氏の所蔵する歌切とともに再編し、軸装したもの。古筆切の最高峰といっわれる「高野切(こうやぎれ)」や、「栂尾切(とがのおぎれ)」、「石山切(いしやまぎれ)」など名だたる能筆が、みそひともじにちなんで31幅収蔵されている。今展では、この『ひぐらし帖』に、工芸品や仏教美術、琳派の源氏物語図屏風、歌仙絵など、平安の貴族文化の誕生から桃山初期に興る王朝文化への憧れがこめられた作品を展観する。