2つのまなざし 江成常夫と土門拳—ヒロシマ・ナガサキ—

酒田市 酒田市美術館 TEL.0234-31-0095

開催期間:2022年9月3日(土)~10月16日(日)

戦後12年を経た1957年、広島を訪れた写真家・土門拳(1909〜1990)が被爆者の姿をはじめとする原爆の惨禍を撮影し、翌年発表した写真集『ヒロシマ』は、国内外に大きな反響を呼んだが、同作に大きな影響を受けた写真家の1人が、当時20代前半だった江成常夫(1936〜)だった。江成は、1985年、初めて広島に踏み入って以降、どのように“被爆”を写真化するかを問い続けた末、写真集『ヒロシマ・ナガサキ いのちの証』(2019年)で、被爆地の遺品や遺構などの「モノ」のみを克明に写しだした。土門と江成が異なる時代に異なる手法で表現した被爆の様相は、それぞれの視座から原爆の恐ろしさや平和兵衞の希求を訴えかけてくる。