越境者たち—BEYOND THE BORDERS目黒区美術館コレクション展

目黒区美術館は、近代美術の流れとその特徴を理解するための体系的なコレクションを形成していくという基本方針のもとに、主に日本人画家と欧米との関わりに焦点をあてた作品収集を行なってきた。今展では、絵画の分野や材質技法にまつわる境界を越えて新たな芸術表現をめざした画家たちの作品を紹介。第1章「諏訪直樹 vs 川村清雄」では、無限に展開する空間表現を目指していたが、不慮の事故により亡くなり没後30年を迎えた諏訪直樹（1954〜1990）と、明治初期より油彩に挑み、日本の近代絵画の新たな地平を拓いた川村清雄（1852〜1934）の二人の作品を対峙。第2章「パンリアルの挑戦」では、日本画の革新に挑んだ「パンリアル美術協会」の星野眞吾（1923〜1997）、三上誠（1919〜1972）、下村良之助（1923〜1998）、不動茂弥（1928〜2016）、野村耕（1927〜1991）、木村嘉子（1933〜）の作品を紹介する。洋画家・山下新太郎（1881〜1966）の遺族より寄贈された作品21点を展示する「山下新太郎のファミリーポートレート」を同時開催。