日本の色 吉岡幸雄の仕事と蒐集

京都市 細見美術館 TEL.075-752-5555

開催期間:2021年1月5日(火)~4月11日(日)

一昨年秋、急逝した染織史家・吉岡幸雄(よしおか・さちお、1946〜2019)を追悼し、その遺業を回顧する没後初の展覧会。吉岡は、京都で江戸時代から続く染屋「染司よしおか」の五代目当主で、植物染による日本の伝統色の再現に取り組んだ。1991〜93年には、奈良薬師寺三蔵院の幡5旗、薬師寺「玄奘三蔵会大祭」での伎楽装束45領、奈良東大寺の伎楽装束40領を制作。天平時代の色彩を全て植物染料によって再現して話題となった。2008年には、源氏物語の色54帖を再現。さらに、自ら設立した美術工芸図書出版「紫紅社」での出版活動や、『日本の意匠』(全16巻、京都書院刊)、『日本の染織』(全20巻、京都書院刊)の編集長として伝統美の集大成を編んだ。