トランスレーションズ展—「わかりあえなさ」をわかりあおう

「翻訳」を介したコミュニケーションは、文字による言語だけではなく、視覚、聴覚といった感覚や身体表現などを用いて送り手と受け手をつなぐ役割を担っており、その過程で生まれる解釈や変換、表現は、デザインやアートにも共通する。今展では、展覧会ディレクターを務める、国籍を超えてさまざまな表現媒体に携わる情報学研究者のドミニク・チェン（1981〜）の「翻訳はコミュニケーションのデザインである」という考えに基づき、AIによる自動翻訳を用いた体験型の展示や、複数の言語を母語とするクレオール話者による映像、手話やジェスチャーといった豊かな身体表現、人と動物そして微生物とのコミュニケーションに至るまで、さまざまな「翻訳」のあり方を提示する作品を紹介する。