ちひろが描いた映画と音楽

画家・絵本作家のいわさきちひろ（1918〜1974）は、少女時代から映画や音楽に親しんでいたが、画家となってからは、絵本の制作にも生かされた。ウェーバーのピアノ曲「舞踏への勧誘」をイメージしてつくられた絵本『ふたりのぶとうかい』（1968年）や、ちひろの強い希望で同名のフランス映画を絵本化した『あかいふうせん』（1968年）など、1960年代後半に集中して行われ、ちひろの表現の幅を広げ、絵で展開する独自のえほんづくりにつながった映画や音楽を絵本化する試みを、ちひろが好きだった映画や音楽とともに紹介する。ちひろ美術館コレクションの中から、世界の絵本画家たちがお祭りやパレード、コンサートなどを描いた作品を展示する「わたしたちは集い、歌い、踊る」展を同時開催。