石内都 肌理（きめ）と写真

1979年に第4回木村伊兵衛写真賞を受賞した石内都（1947〜）は、2005年、母親の遺品を撮影した「Mother’s」で第51回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家に選出され、2007年から現在まで続けられている被爆者の遺品を撮影した「ひろしま」も国際的に評価されている。今展では、デビュー40周年を記念し、石内自らが「肌理（きめ）」というキーワードを掲げ、初期から未発表作にいたる約240点を展示。プリントの方法、サイズ、額縁の有無および種類、展示室および壁面レイアウトの全てを石内が構成していて見応えがある。コレクション展の写真展示室では、デビュー作「絶唱、横須賀ストーリー」（1976-77年）のヴィンテージプリント全55点を展示。