没後40年 幻の画家 不染鉄

東京小石川の光円寺生まれの不染鉄（ふせんてつ、本名哲治、のち哲爾。鐵二とも号する。1891〜1976）は、日本美術院研究員、京都市立絵画専門学校で日本画を学び、在学中から帝展初入選を果たすなど活躍していた。戦後は奈良で学校経営に携わりながら、絵画や文章に自らの思いをしたため、奈良で没している。1996年に奈良県立美術館で開かれた「没後20年記念特別展　純情の画家　不染鉄展」以来、21年ぶりとなる、しかも東京の美術館では初の回顧展。代表作に加え、新たに発見された作品など約120点を展示し、知られざる不染の生涯と画業をたどるとともに、その独特の作品世界を回顧する。