江上茂雄:風景日記diary/dialogue with landscapes

武蔵野市 武蔵野市立吉祥寺美術館 TEL.0422-22-0385

開催期間:2018年5月26日(土)~7月8日(日)

江上茂雄(1912〜2014)は、幼い頃から優れた絵画技量を見せながら父の死により専門教育課程への進学はかなわず、15歳から定年退職まで会社勤めにより母・妻と4人の子の生活を支えるかたわら「画家として生きる」という少年時代の決意を貫き、独学でクレパス・クレヨンによる表現を極めていった。1972年の定年退職後は、それまで暮らした大牟田から熊本県荒尾に転居。病を克服した1979年から2009年頃までの約30年間、正月と台風の日を除く毎日、水彩画の道具を担ぎ徒歩で自宅を出発し、その日の制作地を決定し、1日1枚、戸外で写生による風景画を仕上げるという生活を続けた。101歳でその生涯を閉じたとき、自宅には2万点以上に及ぶ絵が残されていたという。没後、福岡、熊本では回顧展が開かれたが、約400点の作品による今展は、東京都内で初めての紹介となる。