文房四宝—清閑なる時を求めて

大阪市 大阪市立東洋陶磁美術館 TEL.06-6223-0055

開催期間:2019年4月6日(土)~6月30日(日)

中国において文人とは、知性をもって政治を行なう教養と仁徳を兼ね備えた、皇帝も含めた高級官僚を意味していた。文人は、書・文学・音楽・芸術に加えて治山治水にも秀でることを求められ、こうした多岐にわたる知識体験を得るため「万巻の書を読み、万里の道を旅する」ことが必要とされた。「文房」とは、唐時代に読書の部屋、書斎を指すようになり、文人の修練の場でもあった。この文房に備えられる大切な道具が、筆・墨・硯・紙の「文房四宝」であり、そのほかにも印材・筆架・筆筒・水滴・玉などさまざまな道具があり、主人の知性の高さと美意識を示すものとして選び抜かれた。中国の文人を魅了し続けた、明時代から清時代の文房具136点を一部展示替えを行ないながら紹介する。