平塚運一展木版画の神様

千葉市 千葉市美術館 TEL.043-221-2311

開催期間:2018年7月14日(土)~9月9日(日)

松江市の宮大工の家に生まれた平塚運一(1895~1997)は、木材と彫刀に囲まれた環境で幼い頃から木版画に親しみ、1913年、松江で開催された洋画講習会で、版画家・洋画家の石井柏亭(1882~1958)に出会ったことから1915年に上京。柏亭から紹介された彫師・井上凡骨(1875~1933)の下で伝統的な彫技を身につける。多色摺や黒白の構成に独自のスタイルを築いた平塚は、自画・自刻・自摺を旨とする創作版画家たちの間でもひときわ高い技術により「木版画の神様」と称された。技法書も数多く、棟方志功(1903~1975)をはじめとする多くの後進を育てている。1962年、67歳で渡米して新たな境地を拓くなど、102歳で没する直前まで版画人として歩み続けた。寄託品と所蔵作品をあわせた総数約300点により生涯の画業を回顧する。