山口啓介 後ろむきに前に歩く

広島市 広島市現代美術館 TEL.082-264-1121

開催期間:2019年6月8日(土)~9月4日(水)

美術家・山口啓介(1962〜)は、1980年代後半、方舟を描いた大型の銅版画作品でデビュー。原子力や環境破壊など社会的な問題に目を向けながら絵画や立体などさまざまなかたちで作品を発表してきた。「1章 墓、方舟、蜂の巣」では初期の大型の銅版画作品を中心に紹介。ゲーテの「原植物」の思想などに影響を受けて1990年代後半から制作された、花や植物をモチーフにした絵画と銅版画を中心に紹介する「2章 種子、原植物、花の心臓」、常套的なモチーフが山口独自の感性によって表現される「3章 星、空、顔、山」。「4章 歩く方舟、震災後ノート」では、瀬戸内海の男木島に設置された《歩く方舟》(2013年)のプランやマケットを展示し、初期作品でテーマにしていた墓や棺桶との連続性に目を向ける。2011年3月の東日本大震災以降書き続けている《震災後ノート》も公開。新作の大型絵画3点を含む作品約120点を展示する。