ボストン美術館の至宝展—東西の名品、珠玉のコレクション

アメリカ東部に1876年に開館したボストン美術館は、財界、教育界、文化界を代表する有志によって設立され、国や州の財政的援助を受けずにコレクションの拡充を続けてきた。今展では、現在、世界有数といわれる約50万点の作品がどのようにして収集されてきたのか、美術館の歴史とコレクターやスポンサーの活動も紹介する。古代エジプト美術、中国美術、日本美術、フランス絵画、アメリカ絵画、版画・写真、現代美術の7章に分けて、選りすぐりの至宝80点を展示。いずれも見逃せない作品ばかりだが、1886年以前にアーネスト・フェノロサが購入した英一蝶の巨大な《涅槃図》（1713年、286.8cm×168.5cm）が、約170年ぶりの本格的な解体修理を終えて里帰りするのが注目される。