エミール・ガレ—自然の蒐集

足柄下郡箱根町 ポーラ美術館 TEL.0460-84-2111

開催期間:2018年3月17日(土)~7月16日(月・祝)

父が興したガラス工場でガラス製作を始めたエミール・ガレ(1846〜1904)は、事業を拡大し、自然の有機的な曲線を用いたデザインを取り入れた「アール・ヌーヴォー(新しい芸術)」様式の先駆者として各地の万国博覧会で受賞を重ねた。今展では、ガレが植物学では学会発表をするほどの研究者であり、生物学や文学、哲学にも通じた学問の人であったこと、アール・ヌーヴォーや晩年の象徴主義のデザインは、さまざまな研究に根ざしていたことを紹介。ポーラ美術館所蔵作品より厳選した60点に、国内の優れたガレ・コレクションから借用した約70点を合わせた初期から晩年までの代表作を展示するほか、東京大学総合研究博物館所蔵の鉱物、昆虫、植物などの標本資料77点、ポーラ美術館所蔵のドイツの動物学者・進化論者エルンスト・ヘッケル(1834〜1919)による図版集『自然の芸術形態』全100枚より選んだ海の生物を中心とする版画50点を展示。モネやルドンらの絵画により当時の芸術思潮や時代背景も紹介する。